先日、出産直後から2ヶ月に渡って腰とお尻の痛みが続いているという方が来院されました。椅子に座る時に激痛が走るが、病院では原因がわからないと言われたそうです。
ご本人は、「出産で骨盤がゆがんでしまったのではないか?」と不安に思われていましたが、私の見解は違いました。

この方の出産時の様子を聞いたところ、仰向けで足を踏み台に乗せて、数時間足を突っ張りっぱなしだったとの事でした。
その話を聞いて私の頭に浮かんだのは、マシントレーニングの「レッグプレス」でした。
トレーニングジムに通った事のある方にはおなじみの、下の写真のようなトレーニングです。(The image was borrowed from www.bodybilding)

このトレーニングで主に鍛えられるのは、お尻の筋肉(大臀筋)です。
ですので、私の見立ては、普段トレーニングをしていない人が、いきなり最大限の力で数時間、レッグプレスをやったような感じでお尻の筋肉を痛めたのではないか?というものです。
椅子に座る時に大臀筋は、ブレーキをかけながら伸ばされるという、筋肉にとっては最もストレスのかかる使われ方をするので、この時に最も痛むという話とも一致します。
そこで、当院では、大臀筋に対する施術に加えてご自宅でできるストレッチをお教えし、さらに大臀筋に負担のかからない体の使い方をお伝えしました。
必ずしも「産後の腰やお尻の痛みイコール骨盤のゆがみ」ではないのでは?というお話でした。
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