当院は、筋膜リリースや組織間リリースをうたっているため、「万病の元は筋膜(またはfascia)説の人」と思われているかもしれませんが、そうではありません。
筋膜(またはfascia)の癒着や滑走不全だけを解消しても、問題の解決に至らないケースは多いです。
そこで、腰痛を例にとって、私が考える主な原因を上げてみます。
①アライメントの問題
背骨のカーブや骨盤の傾きが適正でない。
②可動性の問題
背骨や股関節の動きがスムーズでない。
③安定性の問題
体幹を安定させる力がない。
④モーターコントロールなどの問題
腰を正しく動かすことができない。または、そもそも正しい動きを知らない。
⑤心理・社会的な問題
医療者の言葉や痛みが続くことなどによって、腰痛に対する間違ったイメージを持ったり、痛みに対して過敏な状態になっている。
実際には、腰痛の原因は単独ではなく、これらが複合的に組み合わさっていると私は考えています。
これらの中で、筋膜リリース(組織間リリース)が適応なのは①と②だけです。
ですので、③④⑤の問題がある方に対して、当院ではトレーニングとの組み合わせをお勧めしています。
原因①〜⑤については、次回から詳しく書きますね。
コメント