よく腰痛持ちのサーファーに「サーフィンって腰痛に悪いんでしょ?」と聞かれます。
確かに長時間のサーフィンは腰に負担をかけます。しかし、ケアをしながら適度な時間サーフィンを楽しむことは、むしろ腰痛のために良いと私は思います。
腰痛持ちのサーファーのみなさんは、ぜひ以下の記事を参考になさってサーフィンを楽しんでください。
【サーフィンで負担のかかる筋肉 1】
サーフィンでは、ボードに立っている時間よりパドリングしている時間の方が圧倒的に長いと思います。
その時、無理に背中を反らせて漕いでいると脊柱起立筋や多裂筋、大臀筋(下図の青い部位)が疲れて、それが蓄積すると腰痛の原因になります。
私も昔、大きく背中を反らせてパドルするように教わりましたが、そうすると上記の筋肉が緊張して硬くなり、その結果、筋膜でつながっている腕を動かす筋肉まで動きが悪くなってしまいます。
ですので、パドリング時の背中の反りはほどほどにして、腰やお尻を固めず、できるだけ全身を使って漕ぐことをお勧めします。
また、サーフィン後に上記の筋肉をテニスボールなどでセルフマッサージしておくと良いと思います。
【サーフィンで負担のかかる筋肉 2】
サーフィンのライディング中に負担がかかるのは、後ろ足の股関節内旋筋である小殿筋(下図の丸印の深部)や股関節内転筋群(下図の青い部位)です。
レギュラースタンスの方は、右足の太ももを内側にひねりながら腰を落とす姿勢になりますよね。その時に負担がかかるのがこれらの筋肉です。これらの筋肉の疲労が蓄積すると腰痛や股関節痛の原因になりますので、こちらもサーフィン後にセルフマッサージをお勧めします。
小殿筋はテニスボールを転がしておいてその上に横向きで寝てセルフマッサージ、内転筋群は下のようにフォームローラーを使ってのマッサージをお勧めします。(画像はトリガーポイント™さんのサイトよりお借りしました)
【本当にサーフィンが腰痛の原因?】
ご自分の腰痛の原因がサーフィンだと思い込んでいる人は多いですが、実はそれより日常生活の中に問題がある方は少なくありません。
例えば、デスクワーク中心の方は、サーフィンをしている時間よりも椅子に座っている時間の方が圧倒的に長いですよね。その時の姿勢が悪いと腰への負担は大きいです。
具体的には、座っている時に骨盤が立っているか寝ているかです。立っているのが良い姿勢(下図右)、後ろに寝ているのが腰に負担のかかる悪い姿勢(下図左)ということです。
これは、サーフィンの波待ちの時も同じです。常に骨盤を立てることを意識して下さい。
また、どんなに良い姿勢でも長時間になると腰には負担です。デスクワークなら立ち上がるとか、波待ちなら腹ばいになるなどして、連続して同じ姿勢にならないように工夫してみて下さい。
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